マーチンゲール法 | 初心者でもすぐに使える実践例を用いて解説

カジノの「攻略法」や「必勝法」としてよく名前が挙がる「マーチンゲール法」。いったいどのような方法なのでしょうか?プレイヤーが必ず勝てちゃうのならカジノ側は経営が成り立たなくなってしまうのでは?疑問は深まるばかりです。そこで、TopAsiaCasinosではマーチンゲール法の仕組みと応用ができるゲーム、実践例とデメリットについて詳しくご紹介します!

  • 田中 和樹
  • 更新日: 2023年10月19日

  • 更新日: 2023年10月19日

    目次

    マーチンゲール法 おすすめボーナス

    マーチンゲール法 おすすめボーナス

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    マーチンゲール法とは?

    マーチンゲール法とは?

    マーチンゲール法は、簡単なので初心者でもすぐに使える戦略です。「攻略法」や「必勝法」と紹介されることもありますが厳密にいうと「ベッティングストラテジー(ベット戦略)」の一種で、数あるものの中でも特に有名なのがマーチンゲール法です。また、非常に高リスクで低リターンなことでも知られています。18世紀のフランスで数学者によって考案され、簡単な上に理論上は必ず勝てるということで古くからカジノプレイヤーのあいだで応用されてきました。

    マーチンゲール法の大前提は、50%の勝率が見込めて勝てば2倍になるベットに使えるということ。わかりやすい例では、ルーレットの赤/黒やバカラのプレイヤーベットがこれにあたります。仕組みは簡単で、負けたら賭け金を2倍にしていくだけです。勝ったら最初の賭け金に戻して、再び同じプロセスを繰り返します。

    マーチンゲール法が使えるゲーム

    マーチンゲール法が使えるカジノゲーム

    当たったときに賭け金がちょうど2倍になって戻ってくる勝率約50%のベットは、あらゆるカジノゲームがそろっているように見えるカジノでも実はかなり限定されます。ブラックジャックは一見条件に当てはまりそうですが、スプリットやダブルダウンによって賭け金がすぐに膨大になってしまう可能性があるので向いていません。そもそも配当が2.5倍になることもあるゲームなので、条件に合いません。

    そこで、主要なカジノゲームでは以下のものの中でも限られたベットだけがマーチンゲール法が有効に実践できる対象となります。

    • ルーレットの赤/黒、奇数/偶数、ハイ/ロー
      インサイドベットも含めるとかなり多くの賭け方があるルーレットですが、主にこの3種類のベットだけが条件に合致することになります。理論的には0を含む合計18個のランダムな番号に賭けてもかまいませんが、それだと最初の賭け金がかなり大きくなってしまう可能性があります。
    • バカラのプレイヤーベット
      他にバンカーとタイにも賭けられるバカラですが、バンカーベットは当たった場合に5%のコミッションを引かれるので使えません。タイベットは配当が8倍で9回に1回程度しか当たらないので、マーチンゲール法が使える前提からはかなり大きくかけ離れてしまいます。

    マーチンゲール法実践例

    $1を最初の賭け金と仮定して、例を見てみましょう!

    12345678910
    勝敗
    賭け金$1$2$4$8$1$1$2$1$2$4
    勝利額---$16$2-$4--$8

    この例だと、最初に3連敗していますが4ラウンド目に勝ったことで$1増えたことがわかります(4ラウンド目までの賭け金総額が$1+$2+$4+$8=$15)。この$1がマーチンゲール法のミソで、たとえ何連敗したとしても最後に1回だけ勝てば必ず最初の最小単位分勝てることになるのです。

    試しに9連敗したあとに10ラウンド目でようやく勝てた場合を計算してみましょう:

    12345678910
    勝敗
    賭け金$1$2$4$8$16$32$64$128$256$512
    勝利額---------$1,024

    10ラウンド目までの賭け金総額を計算してみると$1,023となり、やはりきっちり$1の儲けが出ていることがわかります。

    では、実際のカジノゲームでマーチンゲール方法を見ていきましょう!

    今回はルーレットを使って検証します。まず、1回目のベットでは$0.1を赤に賭けました。

    オンラインカジノ ルーレット マーチンゲール法 具体例1

    結果は外れてしまったので、次は黒に2倍の賭け金である$0.2を賭けます。

    オンラインカジノ ルーレット マーチンゲール法 具体例2

    今回は黒が当たったので、賭け金の$0.2 – $0.1で$0.1が利益となりました。

    オンラインカジノ ルーレット マーチンゲール法 具体例3

    同じようにマーチンゲール法を使用するなら、1回目ではまた$0.1を賭けて、負けたら賭け金を2倍、勝ったら1回目の賭け金に戻すを繰り返します。

    デメリット

    マーチンゲール法のデメリット

    冒頭で触れたとおり、プレイヤーが必ず勝ってしまうような戦略だったらカジノで禁止されているはず。しかし実際はラスベガスやマカオのランドカジノだけでなく、オンラインカジノでもマーチンゲール法は堂々と実践することができてしまいます。不思議に思うかもしれませんが、これには理路整然とした理由があります。
    数学のエキスパートが勢揃いするカジノ業界で公然と使えるということは、どこかにカラクリがあるはず。それもそのはず、マーチンゲール法は100年以上も前に重大な欠陥が指摘されている上に、カジノ側も対策を立てているのです。では、マーチンゲール法を実践する前に必ず知っておかなければならない落とし穴とは?

    連敗はかなり長く続くことがある

    人間の心理は不思議なもので、50%の確率で発生するランダムな事象に対しては何回も連続するわけがないと思い込みがちです。例えば、実際にカジノで観察してみると「ルーレットで赤が5回続いたので次は黒が出る可能性のほうが高いはず」という理論で黒に賭ける人が非常に多いこと!

    もちろんこれはただの思い込みで、5連続赤の次に黒となる確率はさらに赤が続く確率とまったく同等です(実際には緑の0が1/37の確率で現れますが)。そしてこれは、たとえ「赤黒ランダムに賭けて5連敗して次に勝つ可能性」であっても同じことがいえます。

    そこで、試しに10連敗が起こる可能性を考えてみましょう。2の10乗は、計算してみると1,024。つまり、計算上は1,024ラウンド賭け続けると1回は10連敗が発生することになります。

    1,000回以上ものラウンドは長いような気もしますが、1ラウンド20秒のルーレットで賭け続けたとするとわずか6時間弱で達成できてしまうことになります。毎日1時間だけプレイしたとしても、計算上は1週間経たないうちに1度は10連敗を経験することになります。

    膨大な資金が必要

    連敗が続くと問題になってくるのが賭け金の大きさです。
    $1賭けから始めたとしましょう。先ほどの例のとおり、10ラウンド目までにかかる賭け金総額は$1,023。11ラウンド目には$1,024を賭けなければならないので、合計で$2,047の資金が必要になります。つまり、$1を勝つために2,000倍もの資金をリスクにさらさなければいけないわけです。
    さらにもう少しだけ飛躍して、15連敗で考えてみましょう。起きる可能性は32,768回に1回。先の例と同じペースでプレイしたとしても、半年に1回は起きる計算です。
    16ラウンド目に必要なベットは$65,536。さらに15ラウンド目までにかかった資金を合わせると、$130,000以上もの資金が必要だということがわかります。$1を得るために$130,000も投入できるプレイヤーはそうそういないはずです。

    カジノが設定するマックスベット

    一般プレイヤーは連敗が重なるといずれ破綻してしまうマーチンゲール法。しかし世の中には資金が無尽蔵にある大富豪も存在し、理論上は彼らが勝ち続けることになってしまいます。そこで、これにはカジノ側も対策を立てています。
    それがテーブルごとの「マックスベット」で、プレイヤーが1回のラウンドで賭けられる上限を設けているのです。オンラインカジノでは通常、VIPテーブルであってもマックスベットは$50,000ほど。つまり、上の例だと15連敗した時点で破綻してしまいます。
    そもそも最大ベットが高額なテーブルは一般的にミニマム(最小)ベットも$50~$100と大きめに設定されているので、マーチンゲール法を15連敗するまで続けられる台を探すだけでも至難の業です。

    ハウスエッジの存在

    マーチンゲール法が使えるベットの例としてルーレットとバカラを紹介しましたが、厳密には50%の確率で勝てるベットではありません。シングルゼロルーレットの場合は18/37なので勝率48.6%。バカラのプレイヤーベットは48.9%ほど。この1%強がハウスエッジで、カジノ側の取り分となります。
    わずかな数字の差ではありますが、これが積み重なると実際は上に出した例よりもさらに連敗する可能性は高まるということになります。

    ボーナスプレイができない

    オンラインカジノでは多くが初回入金時などにボーナスを提供しています。一見するとマーチンゲール法を試すにはもってこいですが、ほぼすべてのカジノでボーナスプレイ時の最大ベットは$5程度に制限されています。これを超える金額を賭けるとボーナス没収となってしまう可能性もあるので、ボーナスプレイ時はマーチンゲール法は使わないよう注意してください。

    まとめ

    まとめ

    いかがでしたか?マーチンゲール法は、オンラインカジノ初心者でも簡単に実践しやすいことがメリットですが、長期的に稼ぎ続けることはできません。くれぐれもこのページで解説したデメリットを理解した上で、試してみる際は全額負けてもかまわない上限を自分で決めてからにしましょう。

    田中 和樹

    パチンコ店でのアルバイト経験からギャンブルへ興味を持ち、オンラインカジノ業界へ飛び込みました。これまでに、カジノとブックメーカーの両方でカスタマーサポートとマーケティングの業務経験を積み、オンラインカジノ業界の内情をよく知る者として記事を執筆しています。簡潔で分かりやすい記事を執筆することをモットーにしており、皆様が気になるオンラインカジノのポイントについて紹介・解説します。